Excel便利テクニックのススメ ~その参~
一秒でも速くExcel作業を終わらせたい
帰って好きなことをしたい。
読み途中の本があるんだ。
こんなExcel作業なんて、今すぐにでも終わらせて、家に帰りたい。
そんなことを考えながら仕事をする日々だった。
そんなコンセプトで書いてきたこのシリーズ。
ryanmen-nuruchi.hatenablog.com
ryanmen-nuruchi.hatenablog.com
今回が最終回。
Excelの操作が異常に速いと話題の私が選んだ、絶対覚えるべきショートカットコマンド等々を紹介する。
ファンクションキーALTキーやCtrlキーを使った、操作速度を高速にするテクニックを覚えよう。
マウスに触れる回数をいかに減らすかが鍵である。
右クリックを使ったら負けだと思うこと
保存
保存
[Ctrl] + [s]
なにはともあれ、これ。
基本のキ。
絶対に覚えておいて。
Excelに限らず、いろんなソフトがこれで保存。
パソコンはいつ突然エラーで落ちるかわからない。
せっかく作った物が無に帰らぬよう、手癖で保存をかけよう。
一息ついたら [Ctrl] + [s]
ほんのちょっと書いたら [Ctrl] + [s]
タイピングを終え、Enterキーを押したら [Ctrl] + [s]
なにも書いて無いけど [Ctrl] + [s]
今保存したけど [Ctrl] + [s]
無意識による手癖で自動保存。
それが一番安心。
もとに戻す、もとに戻すを戻す
「間違ってセルを消しちゃった!」というときは、慌てず騒がず「もとに戻す」
もとに戻す
[Cntl] + [z]
「あああ、元に戻しすぎた!」というときは、慌てず騒がず「もとに戻すを戻す(やり直し)」
もとに戻すを戻す
[Cntl] + [y]
大昔の状態に戻そうとすると、わけが分からなくなりがちなので、せいぜい2~3コマンドを戻すくらいに留めよう。
バックアップとして利用するのであれば、別の手段を使うこと。
セルの移動
セルの移動にマウスを使うのは無駄が多い。
基本的には矢印キーでセルを選択すること。
そのために絶対に覚えておかなければならないのが、ワープ移動だ。
[Ctrl]を押しながら矢印キーで移動すると下記の挙動になる。
・データがない領域は飛ばして、次のデータがあるセルへ移動。
・連続するデータ領域は飛ばして、最後のデータのあるセルへ移動。
これを知っておけば、応用として、移動しやすいように移動用の列を作り、良い場所に[1]などの適当な値を入れておくとその場所までワープ出来る。
セルの選択
マウスのドラックを使って行う、複数セルの選択。
これもキーボードのみで可能だ。
[Shift]キーを押しながら矢印キーで最初の箇所から今いる場所までの矩形を選択範囲とすることが出来る。
上記の[Ctrl]を使ったセルのワープ移動と組み合わせれば、狙った領域を選択するのも容易になる。
コピーしたり貼り付けたり
コピー
[Ctrl] + [c]
切り取り
[Ctrl] + [x]
貼り付け
[Ctrl] + [v]
こういうコマンドは右クリックせずに行えると速い。
Excelでは、
「セルごとコピーする場合」と、
「セル内の文字列をコピーしている場合」で、
保持している情報が異なるので、意識しておいてほしい。
セルをコピーすると、枠線や書式といった情報をまるごと持っているので、[Ctrl] + [v]で貼り付けると、そのまますべてが貼り付けられてしまう。
なので、枠線や書式などを選んで貼り付けたいときは下記を使うように。
形式を選択して貼り付け
[ALT] + [e] → [s] → [それぞれに応じたキー] → [Enter]
値のみ貼り付ける
[ALT] + [e] → [s] → [v] → [Enter]枠線を除いて貼り付ける
[ALT] + [e] → [s] → [x] → [Enter]数式のみ貼り付け
[ALT] + [e] → [s] → [t] → [Enter]行と列を入れ替えて貼り付け
[ALT] + [e] → [s] → [e] → [Enter]
ALTキーは最初の[e]と同時押しで、その後は離して良い。
セルの書式設定
セルの書式設定
[Ctrl] + [1]
枠線引くのも、セルの結合するのも、フォントを変えるのも、背景色や文字色を変えるのも、全部コレでOK。
リボンなんか操作することはない。
F2
これを知らない人は結構多い。
セル内の文章を編集するときに、いちいちマウスでダブルクリックをするのは大変だ。
F2を押そう。
それだけ。
それだけだが、これがとんでもなく重要だ。
矢印キーとF2キーでガンガン編集をしよう。
※誤ってF1を押してしまいヘルプが立ち上がることを繰り返すと、F1をくり抜きたくなる。
F4
これもあまり知られていない。
機能としては、「前回の操作をもう一度」だ。
なにがどう「もう一度」なのかは、使って確かめてほしい。
例えば
大事なセルを黄色にする。
↓
「コレと(F4)」
↓
「コレと(F4)」
↓
「コレと(F4)」
↓
「コレも(F4)」
こんな感じで色々と便利に使えるので、どんどん使ってみてくれればと思う。
上記の「セルの書式設定」で背景色や文字色や枠線などを変更すると、それを「一つの操作」として認識してくれるので、
[Ctrl] + [1]:背景黄色で赤字太字にする
↓
F4:それを繰り返す
みたいなことが出来る。
いちいちリボンで操作していたのばバカバカしくなるレベルで便利。
拡大率変更
全体を見たくなったり、その部分だけ見たくなったりと細かくスイッチしなくてはいけない資料を作ってしまった場合、拡大率を変更しよう。
[ATL] + [v] → [z] → [倍率ごとのキー]
少し小さく(75%)
[ATL] + [v] → [z] → [7]小さく(50%)
[ATL] + [v] → [z] → [7]大きく(200%)
[ATL] + [v] → [z] → [0]標準に戻す(100%)
[ATL] + [v] → [z] → [1]
改ページプレビュー
印刷する資料を作成する時は、改ページプレビューと通常表示を細かく切り替えながらの作業が必要になる。
そんなときは下記を覚えておこう。
改ページプレビューへの切り替え
[ALT] + [v] → [p]
標準に戻す
[ALT] + [v] → [n]
特定領域のオブジェクトの削除
資料作成のため、オブジェクトを配置していったが、「ここの部分だけ作り直したい」という時、どうするのか。
一つ一つ選んで削除するしか無い。
[Del]キーを押してもセル情報しか消えない。
削除をしようとすると、列や行を詰める選択肢しか用意されていない。
その時は、下記のようにしよう。
消したい領域を選択 → [Ctrl] + ( [x] → [n] → [v] → [F4] ) → [n]
Ctrlは押しっぱなしでOK。
Ctrlを押しながら、x n v F4 と押していって最後に n を押す。
これは、
[Ctrl] + [x] : 切り取り
[Ctrl] + [n] : ブックの新規作成
[Ctrl] + [v] : 貼り付け
[Ctrl] + [F4]: ブックの削除
というコマンドを連続して行っている。
最後に保存するかを聞かれるので、[n]で保存しないを選択。
注意点として、この操作での領域削除は、上記の「元に戻す」では戻らない。
消えた領域は新しいブックごと雲散霧消しているので、取り返しが付かない。
注意して使うこと。
コレを知らないばっかりに、大量にあるオブジェクトを一つ一つ選択して削除していた時間を返してほしい。
最後に
若干難しくなってしまった気がするが、体で覚えてしまえば手が勝手に操作してくれるので、心配せずに一つずつ身につけていってほしい。
それだけで、Excel操作の速度が劇的に向上し、家に早く帰れるようになるだろう。
忘れてしまっていて、あとから「あ!あれを書き忘れていた!」ということが出てくるかもしれない。
そのときは、気分に応じて続きを書こうと思う。
Excel関数やVBAについても、また別途書くかもしれない。
以上。
Excel便利テクニックのススメ ~その弐~
一秒でも速くExcel作業を終わらせたい
帰って好きなことをしたい。
読み途中の本があるんだ。
こんなExcel作業なんて、今すぐにでも終わらせて、家に帰りたい。
そんなことを考えながら仕事をする日々だった。
そんな出だしで書いた前回。
ryanmen-nuruchi.hatenablog.com
今回はその続きを書こうと思う。
予告どおり、クイックツールバーに追加するべき便利機能の紹介だ。
「グリッドに合わせる」
こちらはもともとリボンに存在する機能である。
・ページレイアウト > 配置 > 枠線に合わせる
上記に存在する機能だ。
ただし、後述するが、この機能は図形を配置するたびに頻繁に使用するため、是非クイックツールバーに登録してほしい。
クイックツールバーに登録する場合、「コマンド選択」を「ページレイアウトタブ」にして、五十音順「ぐ」あたりを探すこと。
さて、この機能の説明をしよう。
この記事を読んでいる諸君も、オブジェクトを配置して矢印や線を使って説明資料等を作ることがあるだろう。
大きさが揃わない!
矢印が斜めになる!
延々と微調節の繰り返しだ!
こうして時間ばかりがかかり、今日もくだらない資料作成のせいで残業。
Excelのお絵かきツールとしての使いづらさに辟易としているのではないだろうか。
しかし、このグリッドに合わせる機能を使えば、その苦しみから開放されることになるのだ。
グリッドに合わせるをONにしておけば、オブジェクトの配置も、移動も、サイズ変更も、すべてExcelの枠線に沿って行われるようになる。
予め枠線を正方形に整えておけばオブジェクトは縦横が揃い、綺麗に配置される。
資料作成用に洗練された様々なツールを利用するのも良いだろうが、Excelで資料作成を強要されることが多いのも事実。
こんなテクニックでも使って楽しないと、やってられない。やってられるか。
「カメラモード」
こちらはリボンに存在しない機能だ。
つまり、知らないと絶対に出会わない隠れ機能である。
そのくせ、かなり便利なので、是非覚えておいてほしい。
クイックツールバーに登録する場合、「コマンド選択」を「リボンにないコマンド」にして、五十音順「か」あたりを探すこと。
作成する資料に、表を複数使いながら説明書きを行いたい時、列や行の幅を揃えるために四苦八苦……
幅が広い方に併せてガタガタにしてやいないだろうか。
セルを結合させながら一つ一つ調整をしてやいないだろうか。
表を画像として保存してそれぞれを貼り付けてやいないだろうか。
そんな、なんの生産性も無い無駄な作業は金輪際やめよう。
そう。カメラモードを使おう。
カメラという機能を使うと、別箇所(別シートも可)の特定領域を投影させることが出来るのだ。
表を別シートでそれぞれ作成しておいて、一枚の説明用資料に投影させることで、幅など気にせずにそれぞれの表を作成出来る。
投影元を変更すれば、投影先にも反映されるため、重複修正は不要。
最終的にどんな説明資料になるのかをあまり考えずにガンガン必要そうな表を作成して、あとで纏めることも出来てしまう。
ただし、使いすぎるとファイルのサイズが大きくなるので、用法用量に注意して使うこと。
必要なとき以外は使わないほうが良い。
「読み取り専用の設定/解除」
こちらもリボンに存在しない機能だ。
必要が無い人には何が便利なのかさっぱりだと思うが、必要な人には凄く便利なので、思い当たる節がある人は参考にしてほしい。
クイックツールバーに登録する場合、「コマンド選択」を「リボンにないコマンド」にして、下の方を探すこと。
さて、会社で共有ファイルを編集する際、読み取り専用を推奨する設定になっていて、そのまま開いていた事を忘れ、編集作業を進めてしまったことはないだろうか。
ちょっと参照するだけのつもりだったのに、誤りが気になり修正し始めたらノッちゃって。
せっかく直したのにやり直しか。
別名で保存して、上書きをするかな。
でも他の人の変更があったりしたら怖いし。
どうしよう……。
そんな時「読み取り専用のクソくらえ。なんでそんなことしたんだこら」などと怒らずに、読み取り専用を解除しよう。
そんなこと出来たのか、と驚く人もいると思う。
そう、出来るのだ。
私ははじめ、とても驚いた。
というより、今までの苦労は何だったんだ、と悲しい気持ちになった。
一度でも読み取り専用の設定に苦しんだことがある人は、今すぐクイックアクセスツールバーに「読み取り専用の設定/解除」を設定するんだ。早く。
その他
他にも図形の挿入や書式の変更など、各々がよく使う機能はクイックアクセスツールバーに設定しておこう。
隠れ便利機能も沢山あるので、色々試してみると良いと思う。
それでは、今日はここまで。
次回は、「CtrlキーとALTキーを駆使してExcelを縦横無尽に駆け巡れ!」を書こうと思う。
Excel便利テクニックのススメ ~その壱~
一秒でも速くExcel作業を終わらせたい
帰って好きなことをしたい。
読み途中の本があるんだ。
こんなExcel作業なんて、今すぐにでも終わらせて、家に帰りたい。
そんなことを考えながら仕事をする日々だった。
そんな私が十年弱の仕事をする中で発見し、最速で仕事を片付けるために非常に役に立った「あまり知られていない機能」や「覚えておくべきショートカット」などの、最強テクニック(小技)について、記載していこうと思う。
さあ、目の前のくだらないExcel作業なんて、秒で始末して、家で好きなことをしようではないか。
予定
このExcel便利テクニックについての記事は、全三回を予定している。
だが、あくまで予定は予定だ。
本記事のターゲット層
この記事は、基本的なExcel操作について解説するような類のものではない。
そういう記事はググれば山程あるので、調べてほしい。
与えられたExcel作業を完遂することは可能だが、面倒だからさっさと終わらせたい諸君に読んでもらいたい。
だけど、Excelを使いこなしている先生方からすると「大口叩いたわりにたいしたことかいてねーな」と思われるかもしれないけれど、どうか大目に見ていただきたい。
むしろ色々教えてください。お願い致します。すいません。お願いします。
クイックアクセスツールバーを利用すべし
さて、はじめにだが、「クイックアクセスツールバー」というものをご存知であろうか。
このExcelの左上に配置されているアイコン達こそ、「クイックアクセスツールバー」なのだ。
名前にクイックとあるくらいなのだ、それはもうクイックに作業が終わることだろう。
なに?「俺様のExcelの右上にはそんな色々なアイコンなど無いぞ」だって?
それはそうだ。このアイコン達は、私が作業を速攻で終わらせるために配置している機能なのだから。
そう!
クイックアクセスツールバーは、
各々が好きなようにカスタマイズし、好きな機能をを配置出来るのだ。
登録方法
では、早速クイックアクセルツールバーをカスタマイズして、好きな機能を配置させてみよう。
リボンメニューより
- ファイル > オプション > クイック アクセス ツールバー
と進んでほしい。
すると、クイックアクセスツールバーをカスタマイズ出来る画面が表示されるはずだ。
左側のエリアから追加したい機能を探して、「追加」のボタンを押せば、クイックアクセスツールバーに追加されていく。
「コマンドの選択」からリボンメニューのタブを選択すると、お望みの機能が出てくるだろう。
何度も何度も使う機能は、ここ追加しておくと、普段の作業のタブを切り替えたりする、時間が全て無くなる。
しかし、この機能たち、どうにも探すのに苦労する。
基本的には上記の通り「コマンドの選択」から絞ることで、ある程度は探し易くはなるのだが、この選択出来る機能にはなんと
リボンにないコマンド
なんてものが存在するのだ。
つまり、カスタマイズをしないと利用が出来ない機能がExcelには隠されている、というわけなのだが、これが探しにくい。
ここは、「機能は五十音順に並んでいる」と覚えておくと良いだろう。
クイックアクセスツールバーに依存している人あるあるなのだが、使用するPCが変わったりすると
「前のPCで便利だから追加していた機能、あれ、なんだっけ」
となる。
「リボンのどこのタブの機能だっけ?」
「あれ、リボンには無いんだっけ?」
「そもそもなんて名前の機能だ?」
これはもう、まず見つからない。
なので、便利だと思った機能については、名前や場所をメモしておくことをおすすめしたい。
※私は、PCが変わる度に配置していた好きな機能が見つからず画面と睨めっこをしています。
それでは、次回は、私がオススメする、クイックアクセスツールバーに追加しておくべきコマンドを紹介しよう。
今回はここまで。